海上保安資料館・横浜館

観光地のとなりに

海上保安資料館外観
久しぶりにプライベートで横浜に行ってきました。そのいきさつは前回の投稿「変面ショー」を見に横浜中華街へで書いた通りです。

中華街でランチとショーを楽しんだ後赤レンガ倉庫街へ進んで行くと、「海上保安資料館横浜館」という文字が見えてきました。横浜観光のゴールデンルートの中に、こんなところがあるのかと思いました。

資料館というだけなら通り過ぎたかもしれませんが、その下に「北朝鮮工作船展示」とありました。がぜん興味がわいてきました。先日、警察博物館に行った投稿もしましたが、同じように「無料」という確信があったので行ってみました。

おどろおどろしい工作船

館内に入ると、内部いっぱいに船の展示がされています。すっかりサビ付いた大きな巨体が北朝鮮の工作船です。拉致被害者の方たちはこんな船に乗せられて、到着したら北朝鮮だったのでしょうか?絶望以外のなにものでもありませんね。
引き上げられた北朝鮮工作船

平成13年12月、九州南西海域に不審船として海上保安庁に確認され、警告を無視して逃走。海上保安庁の巡視船に対し攻撃を加えてきたため船体射撃を行いました。その後船は自爆用爆発物を使い沈没しました。

翌年9月に船体引き揚げ後、鹿児島にて一般公開。その後、お台場の船の科学館での一般公開を経て、平成16年から現在の横浜の海上保安庁資料館にての一般公開に至っています。

船は全長29.68m、船幅4.66m、総トン数44トン、出力約4400馬力、速力約33ノット(時速約61km)です。

引き上げられた北朝鮮工作船
展示品の中には積まれていた銃や、日本製の通信機器、たばこなどもあります。一番印象的なのはやはり「金日成バッジ」ですね。小さなバッジなので、拡大鏡で見られるようになっています。大事なバッジのはずなのに、印刷がまだらなところが北朝鮮の悲しいところですね。

拉致被害者家族会の展示も

展示の最後には、日本の拉致被害者家族会の活動を紹介したものもあります。私は横田めぐみさんのお父さん・横田滋さんが大好きだったので、いつも心を痛めています。横田さんは、帰国した拉致被害者5名の中にめぐみさん含まれなかった時も、その後どんなに悔しくても悲しくても、感情を露わにすることなく、常に娘を想う優しい父の姿であり続けました。

北朝鮮工作船にあった武器類
きっと叫びたかった、きっと怒りたかった、きっと泣きたかった、きっと政府の誰でもいいから胸ぐらをつかんでやりたかった、きっと北朝鮮にひとり乗り込んで、めぐみさんを大声で探し回りたかったのではないでしょうか?

横田滋さんや拉致被害者家族の皆さんは、我慢ガマンの後半生をどんなにつらく過ごしてきたことだったでしょう。現在、拉致被害者家族会はめぐみさんの弟さんが代表を引き継いでいます。どうにかならないのかと、ニュースを見るたびいつもいつも悔しくて仕方がありません。
機会があれば、皆さんも見に行ってみてください。

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