とんでもお客様⑳入国カードの記入

入国カードが心配

入国カード
海外ツアーにお客様をお連れする時によくいただくご意見として、「旅行は楽しみだけど入国カードを書くのが心配」ということがあります。最近は入国カード自体を廃止した国も増えましたが、日本の方が多く訪れるアジア諸国やオセアニアではまだ必要な国も多いです。

以前の投稿日本人の質問㉓サインは漢字でいい?にもあるように、日本の方はよく言えば「真面目」、悪く言えば「融通が利かない」ところがあります。この投稿では、入国カードのサインを漢字でするか、アルファベットにするかでお客様からご意見をいただいたことをご紹介しました。

サインは漢字でいいんですよ、と記入見本をお渡しして説明しています。そんな中、私が予想しなかった方法で驚かせてくれたお客様がいました。
飛行機のイラスト

真面目にも程がある?

ある国で入国審査の様子を見ていると、70歳代の男性のお客様が何やらモメています。本来はいけないのですが、なるべく近づいて「どうしたのですか?」と聞いてみました。お客様の話では「何だかダメって言ってるみたいなんだよ」とよくわかりませんでした。

入国審査官に「何かトラブルですか?」と聞いてみたところ、お客様が書いた入国カードを見せられました。何と!私がお渡しした見本通りに書いてあったのです。
入国でトラブルのイラスト

「見本通りに書いた」なら本来は問題ないはずですが、このお客様は、氏名欄に「山田太郎」、パスポート番号「AB1234567」など、すべてを私がお渡しした「見本通り」に書いたのです。当然、パスポートとまったく違う人物になってしまうので入国審査を通れるはずがないのです。

お客様は「この通り書けって言ったでしょ」とのこと。「そうですけど。。。」私は返事をしながら苦笑いするしかありませんでした。素直すぎ?真面目過ぎ?融通が利かない?どちらでも良いのですが、結局は自分が入国審査で止められてしまったのです。

いろいろ間違えて記入した人をたくさん見てきましたが、本当に「見本通り」書いた人は初めてでした。案内、説明の難しさを実感するとともに、次回からはそこまで言わないといけないのかと、暗澹たる気持ちになりました。

コメント