ウキウキしすぎて?
そんな中でも添乗員の私は「スリに気をつけてください」「グループから離れないでください」と、水を差すようなことを言わなければなりません。
どんなに具体例を出して説明してもなかなか実感がないのか?ツアー参加者の50歳代の元気な3人組の女性たち(私は「3人娘」とあだ名をつけていました)は、右を向いてはキャーキャー、左を向いてはワイワイしていました。あきらかに危ないので何度も注意しましたが、聞く耳は持っていただけませんでした。
パリのガイドさんも
バスで市内中心部を回りながら、観光スポットや歴史についてわかりやすくテキパキと案内してくれます。私にとっても参考になる、素晴らしいご案内でした。市内中心部の後はモンマルトルの丘に行きました。簡単に説明を聞いた後は少々フリータイムです。
現地ガイドさんが、お客様に解散を呼びかける前に、「ここは観光客ばかりでスリが多くいるから、充分気をつけて下さい」と言いました。その直後に「3人娘」に向かって、念押しするように再度同じことを言いだしました。
短時間でも「あの人たちが危ない」というのが判ったのでしょう。バッグの持ち方をアドバイスし、写真や話に夢中になり過ぎないようにと付け加えていました。「3人娘」は私にもさんざん注意されていたのに、現地ガイドにも注意されたことで、明らかにムッとしているのが判りました。
やはりわかりますよね
私がずっと3人娘に注意をし続けたことを話すと、「ここまで無事だったのはそのおかげですね」と言ってくれました。ほんの短時間の案内中でも、ガイドさんにはすぐに3人娘が「アブナイ」ことが判ったのでした。
以前の投稿パスポートを失くした人々⑤睨まれましたにも書いた通り、添乗員をしていると残念ながら「危ない人」はすぐにわかるのです。
3人娘の放った言葉
モンマルトルでのフリータイムが終わりに近づいたので集合場所で待っていると、3人娘も帰ってきました。ガイドさんはトイレに行っていてまだ帰ってきていませんでした。
3人娘は、私に向かってガイドさんに対する不満を爆発させました。「何!あのガイド。パリ通を鼻にかけて気に入らないよね~」
私は唖然としてしまいました。「パリ通」ではあっても鼻にはかけていません。自分たちだけが重ねて注意されて不愉快だったのはわかりますが、そういうとり方をするのかと、驚きました。
ツアー後のアンケートにも、現地ガイドの評価が「不満」、コメントには「偉そう」「うるさい」「パリ通を鼻にかけていて気に入らない」とありました。
誰のために注意しているのかを解っていただきたかったのですが。。。
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