中村いてうに涙する

代役として目の前にあの人が?

霊験亀山鉾の1シーン
二月の初日に歌舞伎座の第三部「霊験亀山鉾」を観てきました。片岡仁左衛門様ならではの花のある「悪行」を堪能してきました。

この感想は別の投稿「二月大歌舞伎・仁左衛門一世一代にて」をお読みください。

残念で心配なのは、仁左衛門様の孫の千之助君が体調不良で休演したことでした。幸いコロナではないそうですが、公式発表では「当面の間休演」とありました。
「霊験亀山鉾」では大岸主税役の予定でしたから、若侍ぶりを楽しみにしていたのですが、代役の方がキッチリ演じてくれました。その代役とは。。。?

中村いてう
明るい人柄も
代役にの役者さんに釘付け

その人は中村いてう(いちょう)さん。スミマセン、今回初めて知りました。

歌舞伎役者名鑑によれば、1981年生まれ。2000年国立劇場第15期歌舞伎俳優研修修了。4月国立劇場『夏祭浪花鑑』の祭の若い衆、捕手で原田大樹の名で初舞台。

01年4月五代目中村勘九郎(十八代目中村勘三郎)に入門し、歌舞伎座『義経千本桜』の軍兵ほかで中村いてうを名のる。15年4月平成中村座『魚屋宗五郎』の小奴三吉ほかで名題昇進。

世話物の町人から時代物の赤っ面まで幅広い役柄をこなす懐の深い立役で、平成中村座では『弁天小僧』の鳶頭や『仮名手本忠臣蔵』祇園一力茶屋の富森助右衛門など、様々な役に挑戦してきた。一門の立師(たてし)も勤めており、今後の活躍に大きな期待がかかっている。

小柄でキビキビとした動きは時に驚くほど、師匠・十八代目中村勘三郎の面影と重なって見えることがある。と、書いてありました。

まさか!うそでしょ?

中村橋吾インスタグラムより
中村橋吾さんのインスタグラムより
中村いてうさんの予備知識がなかったせいで、主税役のいてうさんが目に入ったとたん、ビックリしすぎて私はまばたきを忘れそうになりました。勘三郎(私にとっての永遠のカンクロちゃん)にしか見えなかったからです。

まさか、やり残したことが多すぎて「カンクロちゃんが舞台に出てきてしまった」のかと思いました。それならそれで嬉しいですが。。。

落ち着いてみればカンクロちゃんではないのですが、たいそう面影がありますね。中村橋吾さんのインスタグラムの写真の左側がいてうさんですが、本当によく似てますね。研修生からの役者さんですから、血縁はないものの、よくこんなに似ている人が歌舞伎に入ってきてくれたものだと涙が溢れてきました。

入口はカンクロちゃんでも、今後は注目していきたいと思えるすてきな役者さんでした。

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