「松乃碧」の気配り

再登場の「松乃碧」

松乃碧のロビー
美術館のようなロビー
年に数回は添乗で宿泊する和倉温泉にある「加賀屋別邸・松乃碧」。以前にも「おすすめの高級宿」としてご紹介させていただきました。

今年も何度かお邪魔しましたが、行くたびにおもてなし、気配りの素晴らしさに感心させられます。

同じ月に2週続けて添乗で行ったことがありました。食事は同じものをいただくのが当然のことと思っていました。すると、「いつもありがとうございます。今日は別メニューにしましたので」と声がかかりました。添乗員の食事なんてどうでもいい、とならないのが本当に有り難く、その心遣いに感謝しました。

今年の夏にも感心したことがありました。高級ホテルなら、雨の日用に雨傘を貸し出せるように準備していますね。松の碧はそれに加えて、日傘まで用意してくれていたのです。暑い中、お客様が散歩に出ようとしたら、「日傘をご利用ください」と、スタッフが声をかけてくれました。

「そんなこと」と思いますか?

今回、8部屋16名のお客様のツアーでした。部屋のカテゴリーは一緒でしたが、フロアーが3階5部屋、4階2部屋、5階1部屋と分かれていました。

ロビーでのウエルカムドリンクと館内案内の後、1組ずつ仲居さんが客室にご案内して下さるのですが、「302号のお客様、どうぞ」と始まり、最後に5階のお客様を呼んでいました。

「だから何?」と思う方もいるかもしれません。もし、ご自身がツアーに参加していて、3階の部屋番号だったとして、5階の方から先に案内されて、自分が最後まで待たされたら、きっと嫌な気持になるのではないでしょうか?
松乃碧のラウンジ
広々としたラウンジ

「皆同じ、3階なのかと思っていたら、4階、5階の人がいた。しかも先に部屋に案内されて、自分は後回し。。。」到着してすぐモヤモヤしませんか?

こういった何気ない心づかいが自然にできるのが、高級宿の高級たるゆえんではないでしょうか?

このように安心してお任せできる宿もあれば、スタッフの言動、行動にハラハラさせられる宿もあるのです。

この逆を平気でする宿もあります

人気の「ほ○○リゾート」に行った時のことでした。その時のお客様はたった10名、5部屋でした。ルームキーを持ってきたスタッフが声を発した時、私は「マズイ!」と思いました。「502号室の○○様、どうぞご案内します」と、大変丁寧です。でも、少ない人数なのだから、名前だけ呼んでほしかったのです。私のイヤ~な予感が当たってしまいました。

最後に部屋番号を呼ばれたお客様が「なぜ私たちだけ3階なんですか!!」と、怒ってしまいました。先に部屋に案内しておけばそこまで嫌な気持ちにさせなくて済んだのではないでしょうか?上の階の方から先に案内して、最後まで待たされたことで、余計に不機嫌になってしまったのです。

松乃碧の庭園
海が目の前の庭園
もし、5階の方が最後だったとしても、添乗員が「○○様は5階です。良かったですね。もう少々お待ちください」などとフォローできますし、それで怒る人はいないでしょう。

私が、スタッフに「次回からは名前だけ呼ぶか、低い階の方から呼んでください」と、アドバイスしましたが、「なぜですか?」という返事でした。マニュアルにないから(?)自分が宿泊客になってみて想像する、ということができないようです。

その次に行った時は最初から、スタッフに部屋番号ではなく名前だけで呼ぶか、低い階の方から案内するように言いました。その時も「うるさい添乗員」という視線を向けられました。やっぱりわかっていないようでした。

リピーターに会いました

旅館で寛ぐ女性たち
松乃碧に宿泊している間、一般客の方に話しかけられました。「○○ツアーの添乗員さんでしょ?私はおたくのツアーでここに来てから、毎年個人で来るようになったのよ」と嬉しい報告でした。

金沢から特急もあり、和倉温泉駅からは送迎バス(5分)がありますので、東京方面から個人で行くのも、難しくはありません。

宿泊料金は少々お高いですが、オールインクルーシブでゆったり過ごすのには最高です。
ロビーラウンジでいただいたアップルパイも美味しかったです。もちろんオールインクルーシブですから、代金に含まれています。ご安心を。

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