とんでもお客様⑦メイド服で海外旅行

 いくら好きでも

メイド服の女性のイラスト
空港で海外ツアーの受付をした時のこと。カウンターの前に立ったお客様の服装を見て大変ビックリしたことがあります。

心の声は「えっ、その服で行くんですか?マジ?」でした。40代のお母さんに連れられてきた18歳の女性がメイド服を着ていたからです。日本の空港でさえかなり目立ちました。でも、まさか!と思っていたことが起こってしまいました。

イタリアでメイド服

恐れていた通り、翌日の観光もメイド服だったのです。
イタリアでも元貴族や富裕層の人たちの家にはメイドはいます。日曜日にのショッピング街でそれらしい女性グループを見かけることもあります。
しかし、現代でメイドがメイド服を着て仕事をしているとは思えませんし、街中にメイド服で出かけることもないでしょう。

街中の観光地でも彼女は異彩を放っていました。私たちが観光しているのに、こちらを見る見物人が集まってきてしまいました。日本に興味のある一部の人たちには、日本のメイド服やメイドカフェは知られていることでしょう。しかし、大部分の人にとって「あれは何???」状態です。

本人は「どうして皆、こっちを見ているの?」と無邪気です。同じツアーの参加者の方が、居心地悪そうにしています。それにしても、自分の娘が見世物になっているのに、一緒に来ているお母さんは全く意に介していない様子です。

何も言えませんでした

騒ぐ子どもと困っている大人
自分に娘がいて、普段はともかく海外旅行に行く時までメイド服だったら、皆様はどうしますか?

私には子供はいませんが、甥や姪はいます。彼らが小学校低学年になるまでは、一緒に出かると、嬉しくて騒いでしまうこともありました。周りに迷惑がかからないように、静かにさせるのに苦労しました。

でも「ここは騒いでいい所。ここは騒いではいけない所。ここは走ってもいいよ。ここは走っちゃダメだよ。」という言い方で接すると、たいていはわかってもらえました。以前、トルコで「お花になりましょう」の意味とは?という投稿をしましたが、子供たちは喜んでお花になってくれました。

小さい子供でさえ、言えばわかるのです。いえ、子供じゃないから言ってもわからなかったのでしょうか?
本人が気にしておらず、お母さんが何も言わないのであれば、私がお客様の服装についてあれこれ言うことはできませんでした。私としては、TPOを教えるのも親の役目だと思っていますが、親がTPOをわかっていないのであれば、仕方ありませんね。

結局そのツアーは、見物したような見物されたような不思議なツアーになってしまいました。

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