英語を話せる方が多くなりました
海外旅行中、勉強した英語を使って現地の方と束の間でも交流したいという気持ちはよくわかります。買い物の時や、ちょっとした自由時間にぜひコミュニケーションにチャレンジしていてだきたいです。少しの時間でも、それが大きな思い出や自信、喜びになりますから。
困った方も。。。
とんでもお客様④早朝に「名簿を作れ」に登場したご夫婦は、イギリス駐在を長くしていたため奥様も英語が堪能でした。しかし口を開くと自慢話なので、他の参加者から避けられるようになってしまいました。
レストランでも、その方たちが座ったテーブルには皆が近づこうとしません。一緒になってしまった方はまるでくじに外れたような顔をしています。私は目で合図をして「一時我慢してください」と、心の中でお詫びしました。
そのツアーで私が一番困ったのは、観光中の奥様のふるまいでした。ある町で英語ガイドの話を私が訳しながら観光案内をしていました。限られた時間でしたので、なるべく写真タイムや自由時間も取りたかったので、スムーズに案内をしたかったのです。それなのに、奥様が得意げに英語でガイドさんにずっと話しかけて色々質問してしまうので、他の方への案内が進まなくなってしまったのです。
私が何度も行ったことがある町でしたら、諦めて自分で案内してしまうことも考えますが、めったに行かない初めての町だったので、ガイドさんの話と道案内は不可欠でした。
ツアー参加者は、「やれやれ、またあの人だ」という空気になりました。ご主人はこの状況に無頓着で、皆の雰囲気に気付いていません。仕方がないので、私が奥様を止めることになりました。「あの~、後で自由時間にしますから、ガイドさんとはその時にお話ししていただけますか?皆様待っていらっしゃるんです」と。
やさしい笑顔のその人は
ツアーが終わりに近づいた時、そのうちのお1人が「私のお友達は○○高校で、ずっと英語の先生だったのよ」と打ち明けてきました。その高校は超名門私立女子高で、毎年東大にも多くの合格者を輩出する学校です。
私は専門的に英語を学んだことはありません。英語の意味がはっきりつかめない時やガイドさんの英語の癖が強くて聞き取れない時は意訳をしてしまうことも多いのです。知らなければ厚顔にも平気なのに、英語の先生が聞いていたとわかると、すっかり恥ずかしくなってしまいました。
その方はその後も、何も言うことなくニコニコと私の案内を聞き、時折頷いてはまたニコニコしています。きっと教師だった時のことを思い出しながら、私のような出来の悪い生徒をやさしく見守っていたのでしょう。
これ見よがしにガイドさんに話しかけるお客様と、わかっていても控えめにしている人が同じツアーにいたわけです。両方とも忘れられない人たちですが、ステキなのはもちろん先生の方ですね。人生の先輩として見習いたい女性です。
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