ニューイヤーコンサートを見て残念だったこと

ウィーンフィルのニューイヤーコンサート
残念だったこと2つ 

2022年のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの放映を見ました。
年末年始は添乗の仕事で家にいないため、録画して年明けに観るのが例年の楽しみです。

2021年のニューイヤーコンサートはウィーンで見る予定でしたが、コロナ禍で行くこともできず、おまけに初めての無観客開催となりました。

私は揮者のリッカルド・ムーティのファンなので、今回は現地に行く計画はありませんでしたが、ニューイヤーコンサートは音楽ファンにとっての一大イベントです。
録画したコンサート風景は十分に楽しく見たのです。
でも、残念なことが2つありました。

① 落語家氏
知ったかぶりであれこれ話すことの多くが、音楽の素人の私でも「えっ、違うでしょ!」と驚くことばかり。私は「ペルシャ行進曲」を知らなかったので、某落語家氏が言う通り「これも手拍子する曲なんだ」と思って見ていました。ところが案の定、「ラデツキー行進曲」とのカン違いでした。ということは「ラデツキー行進曲は最後」という、基本中の基本も解っていないことになります。アンコールの「曲順が憎いですね」と言っていましたが、毎年同じですよね?基本的なことすら何も知らずに、反田恭平氏(ショパンコンクール2位)を差し置いてベラベラ喋っていることを恥ずかしく思ってほしかった。最後に「笑顔になりますね」と言っていましたが、私の笑顔は凍りついてしまいました。

➁ モデルさん
和服を着ているのに現代風にアレンジしたヘアースタイルで、肩にかかった髪の長さが中途半端でした。その髪がうねっていて清潔感がなく気になるうえ、言葉が不明瞭なので話す内容も私には全く入ってきませんでした。

「知ったかぶり」をしない大切さ

私が以前、ザルツブルグ音楽祭を聴きに行くツアーの添乗をした時のことです。数十万かけて行くくらいですから、参加者は長年のクラシックファンばかり。私の一夜漬けなんて通用しないことはわかっていました。

もちろん、私が色々知っていたら喜んでもらえたかもしれません。でも、その時点で私にできることは、皆さんの話したいことを聞いて差し上げることだけでした。
自分の好きなことに対し、中途半端に知ったかぶりされるのは気分の良いものではありませんよね。それが間違っていたら、それこそ腹が立ってしまうかもしれません。
お城のイラスト

私は、参加者が「○○が好き」と言えば、「どんな曲(人)ですか」「聞いたことはあります」「知っています、ステキですよね」と一生懸命相槌を打ちました。

現在の私がクラシック音楽好きになったのは、このようなお客様たちに色々と教えていただいたおかげと思い感謝しています。
今では、オーストリアに行くツアーでは私がお客様にあれこれお話しできるようになりました。

国内のお城めぐりツアーに行った時も、鉄道マニアがたくさん参加するようなツアーの時も、知ったかぶりはしませんでした。

「ぜひ、教えて下さい」と言うと、皆様自分の好きなことですから、競うようにいろいろと話してくださいます。知っているにこしたことはありませんが、お客様が気分よく楽しければそれが一番です。
添乗員の知識はマストではないのです。

私にも得意なことはあります。歌舞伎鑑賞ツアーの時は、お客様と歌舞伎談議に花が咲きました。絵が好きなうえに、添乗の仕事で世界各地の美術館に行きましたから、私の絵画の知識も少しは役に立つようです。
好きなこと、得意なことは人それぞれ。100%な人間なんていないのです。

落語家氏は自分の高座ではないのですから、謙虚な気持ちで反田氏に話をさせるくらいの余裕と気配りが欲しかったです。視聴者は落語家氏の知識や話(一夜漬け?)を求めてはいないのです。どうしても話したいなら、しっかり勉強してから出てきてほしかったです。

放送局にも、人選を考えてほしかったですし、生放送であんなに間違いだらけの話をさせないでほしかったです。
多くのファンが毎年楽しみにしている番組なのですから。。。

💬ブログで人の批判をするのは良くないと思っていますが、あまりにも悲惨だったので。
  今回はお許しください。

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