ムーティ指揮のウィーンフィル来日公演

幻のニューイヤーコンサート 

2021年1月1日、私はウィーンの楽友協会でニューイヤーコンサートを聴くはずでした。

コロナ禍での渡航が難しいことはわかっていましたが、大ファンのムーティ(80歳)ニューイヤーコンサートの指揮をするのを見られるチャンスが、今後もう無いかもしれないと考えました。

ウィーンフィルのHPで申し込んだチケットの抽選には、見事にハズれてしまいました。
そこで、コンサートチケットの付いたツアーに申し込んで、行くことにしていたのです。ツアー代金は100万円を軽く超える額でした。
コロナで添乗の仕事がなく収入が激減していたのですが、一生の夢でしたので、「お金じゃない」と自分に言い聞かせて行くことにしていたのでした。

結局、ニューイヤーコンサートは史上初の無観客となりました。テレビ中継はもちろん見ましたが、悔しさの混じった複雑な気持ちで画面を見つめ続けました。

いざ名古屋へ

コロナ禍の昨年に続き、今年もウィーンフィルが来日し、ムーティが指揮をするというニュースが舞い込んできました。

ところが、チケット発売の日は仕事で携帯電話を操作することができませんでした。夕方になって確認した時には、チケットはほぼ完売状態。

ショックでしたが、気を取り直して名古屋の会場の発売日に賭けてみました。
無事、チケットは取れました。41,000円。
日帰りすることはできそうでしたが、1泊することにし、ビジネスホテル代約5,000円。
東京からの往復新幹線代が約20,000円。
痛い出費でしたが、ウィーンに行くよりはだいぶ安くなりました。
それでも、ウィーンでのニューイヤーコンサートに行きたかったですね。ホントに悔しい!

名古屋へは添乗で何度も行っていますが、プライベートでは2回目でした。名古屋駅から栄のビジネスホテルに行くにも、経路検索で確認しながら行きました。

愛知県芸術劇場コンサートホールの近くには有名なテレビ塔があり、会場前のバスターミナルの大きな屋根との夜景のコラボレーションがステキでした。

私の席からは、左の写真のような位置関係でした。登壇してくる奥のドアの中も、指揮をしているムーティの横顔や、ヴァイオリン方向に指示を出すときの顔も、この席からはよく見えました。

丁度正面には、女優の中谷美紀さんのご主人がビオラを演奏しており、こちらもよく見えました。

演目は モーツアルト:交響曲第35番 ニ長調 K.385「ハフナー」
    シューベルト:交響曲第8番 ハ長調 D.944「グレイト」
アンコールで シュトラウスの「皇帝円舞曲」でした。

今まで仕事のおかげで、世界各地で一流の演奏をたくさん聴いてきました。

ムーティ指揮のウィーンフィルはザルツブルグ音楽祭以来でした。さすがに「息の合った」見事な演奏で、大変楽しめました。

専門知識がないので、演奏の細かいところまではわかりません。でも、そんな聴衆をも魅了するのが一流のオケなのでしょう。 

親日家 リッカルド・ムーティの証明 

海外の有名なアーチストの来日インタビューを見ると、「日本が大好き」「親日家」などと紹介されます。当然、「日本がイヤ」「仕事だから仕方ない」なんて誰も言いませんね。でも、ムーティ氏が親日家であるということを身をもって証明する機会があったのです。

ザルツブルグ音楽祭でオペラを観賞した後、会場の外をお客様と歩いていると、横に車が止まり、窓が開いたのです。顔を出したのはなんと!ムーティ氏でした。「アリガト、アリガト」と向こうから声をかけてきてくれたのでした。
着物姿のお客様がいたので、日本人のグループがいることに気づいてくれたのでしょう。
ムーティ目当てに高額のツアーに参加して下さっていたお客様はもちろん、ツアー参加者全員が感激した大事件となりました。

コメント

  1. リッカルド・ムーティ指揮ウィーン・フィル来日公演記事が公開されました。ニュー・イヤー・コンサート2021年は新型コロナウイルスの影響で最初の無観客ニュー・イヤー・コンサートとなりました。早く高音質ブルースペックCD2に生まれ変わって再発売されたらもっと嬉しいです。特典映像はジョゼ・カルロス・マルティネス振り付けウィーン国立バレエ団からのワルツ春の声のバレエをリヒテンシュタイン庭園宮殿で収録。マルゲリータ・ポルカをローズハウスで収録。おまけはブルゲンラント州創立100周年記念映像を収録。

    返信削除

コメントを投稿

コメントありがとうございます!