日本人の質問⑨スリ・盗難に遭わないための対策

泥棒のイラスト

スリ・盗難の被害者にならないために

以前、スリ・盗難に遭いやすい人という投稿をしました。
 
添乗員としていろいろ注意させていただいても、被害にあってしまう人があります。そんな方々にはある程度傾向があることを、ご紹介させていただきました。

今回はスリ・盗難に遭わないための対策をいくつかご紹介し、今後の旅行に生かしていただければと思います。

大前提として、自分は狙われているという意識を持ち、自分だけは大丈夫という根拠のない自信はやめるということです。
お客様から、「添乗員さんだから、盗られたことはないんでしょ?」と質問されたことがあります。添乗員だからではなく、いつも次は自分かもと思って注意しているからです。

貴重品の持ち方

パスポート 「身に付けて持ちましょう」といつも言っていますが、添乗員が身体検査をして確認するわけにはいきません。各自で色々なタイプのパスポート・ホールダーで工夫しましょう。首からストラップで吊り下げるもの、胴体や腕に巻くタイプのものなどが一般的ですね。夏などの暑くて薄着の季節は特に面倒ですよね。でも、盗られたらもっと面倒なんですよ。

財布・お金など バッグの中に持つしかありませんね。それでも、バッグ内側のファスナーポケットに入れるとか、一番身体寄りにするとか、女性なら化粧ポーチのさらに下に入れるとか工夫をしましょう。これらは、犯罪者が一つの動作(1アクション)で盗れないようにする対策です。また、その日使う予定のない現金と、予備のクレジットカードをパスポート・ホールダーに入れておくことも工夫のひとつです。

被害に遭いやすい場面

置き引きのイラスト
① レストランで
日本のホテルで見ていると、椅子やテーブルに貴重品の入ったバッグを置いて、バイキングの料理をとりに行く人が大変多いです。特に海外では絶対にNGです。自分が席にいる時でも、自分の視界に荷物を置くようにしましょう。邪魔だからと足元や背もたれに置くのも厳禁です。バイキング代を払っても、稼ぎに来ているかもしれません。

② ホテルのロビーで
ホテルに着くと少しホッとした気持ちになりますが、添乗員がチェックインの手続きをしている待ち時間などに、自分の荷物から目を離して被害に遭ってしまうことが多いです。ホテルのロビーは誰でも入れるということを今一度思い出してください。

③ 観光中
観光中、バッグはどのように持っていますか?私は、ショルダーバッグを斜め掛けにしたりしません。持ち手を短くして腋の下で挟むようにして、しかも前方寄りに持っています。また、必ずジッパーで口が閉まるタイプのものにし、ジッパーの開け口を前にして持ちます。

ツアー参加者には、どんなタイプのバッグでも、自分の前側に持って常に手を添えて歩くようにアドバイスしています。①レストランで、でご紹介した通り、常に自分の視界の範囲に荷物があることは有効です。

写真やビデオの撮影好きの方は狙われやすいです。どうしてもバッグから手が離れ、グループから遅れて一人になる場面が多いです。
女性グループのおしゃべりしながら歩きも、狙いやすいパターンです。

場所としては人ごみ、かつ密集しなければならない場所での被害が多いです。わかりやすく言えば、ベルサイユ宮殿の部屋から部屋への移動の時に通るドアの辺りです。一時的に狭くなり人と触れても抵抗がないので、「仕事」がしやすいようです。

教会には泥棒はいないと思っていたというお客様もいました。人が多ければ、チャンスが多いので、バチカンにも泥棒はいます。

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傾向と対策を2回にわたってお知らせしてみました。
せっかくの旅行が悲惨な思い出にならないように、役に立てていただくと嬉しいです。

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