足でこぐ車椅子
何だか楽しそうでした。あんなにこげるなら車椅子の必要ある?と、正直考えてしまいました。
改めて調べてみたところ、「足こぎ車椅子」というカテゴリーの「コギ―」と呼ばれるものでした。足が不自由だから車椅子じゃないの?ペダルを動かせるってどういうこと?と、誰でも考えると思います。
コギ―で足が動く仕組みとは?
私たち人間には、脳や脊髄の中に歩行機能の神経回路があります。何かしらの疾患が原因で歩行に障害を抱えた方は、この神経回路が動かなくなっています。
しかし、足こぎ車いすに乗ってペダルを漕ぐことによって、足から感覚情報などが脊髄に伝わり、脊髄反射がおこります。あるいは、脊髄の中にペダルを漕いだり歩行したりするための歩行中枢のようなものがあって、これらがうまく刺激されます。
このような反射や刺激によって、普段は動かない足が動くのであろうと考えられています。つまり、脊髄内の反射弓(反射の神経回路)や歩行などのリズム運動を発生させる脊髄の神経回路網を含む中枢性神経回路網がペダルを漕げることに関与している可能性が大きいと考えられます。
足こぎ車いすは、失ったと思い込んでいた「力」が自分の体にちゃんと備わり続けていると気づかされ「あきらめが希望に変わる」を “実感” “共感” “体感”した応援者たちによって支えられている車いすです。
※麻痺した足でペダルをこげる理由については完全には解明されていません。
※東北大学医学部の半田康延教授(当時)の仮説により上記を記しているそうです。
知ることができて
もっと知りたい方は「コギ―」等の言葉で検索してみて下さい。私はこういうものがあると知ったことが嬉しかったのです。
購入するには30~40万円ほどかかるそうです。レンタルもあるようです。利用できる症状にも制限はあるのでしょうが、通常の物より前進はもちろん、方向転換も容易だそうです。
街中や駅で車椅子の方を見かけると、「大変そう」といつも感じていました。今回コギ―を見て初めて「楽しそう」と感じてしまったのです。実際は病気やけがが原因で利用する車椅子ですから大変さは一緒なのでしょうが、乗っている人を見て「頑張っていてステキ」「元気をもらえる」と感じたのです。
私達も明日交通事故で足が動かなくなるかもしれません。他人ごとではなく、それでも明るい可能性を感じました。
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