イチオシ映画「教皇選挙」

システィーナ礼拝堂
話題の映画を

映画の存在を知った時から観たかった映画を見てきました。
「教皇選挙」です。

バチカンのシスティーナ礼拝堂にはイタリアのツアーで何度も行きました。その都度「教皇選挙」(コンクラーベ)の話はガイドさんから聞いていましたし、実際に見ることはできないものですから興味がありました。

やっと時間ができて見に行く日を決めていたところ、言い方は良くないですが、タイミングよくフランシスコ教皇(法王も同じ意味)が亡くなりました。それまでは映画館の座席はそれなりに空いていたのに、実際に席を取ろうとサイトにアクセスしたところ、あと2、3席しか空いていませんでした。

教皇選挙の1シーン
「教皇選挙」のあらすじ

全世界14億人以上の信徒を誇るキリスト教最大意の宗派・カトリック教会。その最高指導者で、バチカン市国の元首であるローマ教皇が亡くなった。

新教皇を決める教皇選挙「コンクラーベ」に世界中から100人を超える候補者たちが集まり、システィーナ礼拝堂の閉ざされた扉の向こうで極秘の投票がスタートする。

票が割れる中、水面下でさまざまな陰謀、差別、スキャンダルがうごめいていく。選挙を執り仕切ることとなったローレンス枢機卿は、バチカンを震撼させるある秘密を知ることとなる。

カルロス・ディエス
あっという間の2時間でした。とにかく面白いです。押しの強さで台頭する者、ライバルを陥れようとする者。巨大な権力を前に聖職者といえども人間の業をたっぷりと見せてくれます。

コンクラーベを取り仕切ることになったローレンス枢機卿の戸惑う心理、責任感からか(?)やむなく掟を破ってしまう行動まで、息もつかせぬ展開でした。

そして最後には信じられないような事実が新教皇から語られます。。。

イザベラ・ロッセリーニ
ステキなキャストが

主役のローレンス枢機卿にはレイフ・ファレンズ。どこかで見た人だと思ったら「グランド・ブダペストホテル」の人でした。他にも「シンドラーのリスト」や「ハリーポッター」シリーズに出ているそうですが、私はほとんど「ハリポタ」は見ていません。

また、修道女役でイザベラ・ロッセリーニが出演しています。役柄的にほぼノーメイクではないでしょうか?それでも充分美しく、母親のイングリッド・バーグマンの晩年によく似てきたと思いました。父親の映画監督ロベルト・ロッセリーニがたくさん映画を撮ったシネチッタでの作品ですから、感慨もひとしおだったことでしょう。
教皇選挙の1シーン

映像美に酔いました

ストーリーだけでなく、この映画では普段はじっくり見ることができない法衣やバチカン内部の様子がしっかり描かれています。美術、衣装共に素晴らしいものでした。

無機質な枢機卿たちの宿舎の廊下のシーンが頻繁に出てきますが、それと対比した圧倒的な「赤」の表現が素晴らしかったです。

もうひとつ、一度だけ雨のシーンがあります。枢機卿たちが白い傘を差して歩く姿を上からとらえたたった数秒のシーンは、思わず声をあげてしまいそうになるくらい美しかったです。そのシーンのためだけでも、もう一度この映画を見たいと思うほどでした。

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