ブロードウェイミュージカル「シカゴ」

久々のミュージカルを堪能

ミュージカル「シカゴ」より
5年ぶりにニューヨークでミュージカルを観ました。私は「オペラ座の怪人」のマニアですが、昨年ブロードウェイでの超ロングラン公演が終了してしまいました。今回観た「シカゴ」は「オペラ座の怪人」「キャッツ」に次ぐロングランのミュージカルです。

日本では、米倉涼子がブロードウェイの舞台で主役のロキシー・ハートを演じたことで大変有名になりましたね。NHKの朝の連続テレビ小説「マッサン」に出演していたシャーロット・ケイト・フォックスも同じ役で出演したことがあります。

今回の主役は?

今回の主役はアリッサ・ミラノでした。名前だけは憶えていましたが、詳しく出演作などを思い出すことができませんでした。

ミュージカル「シカゴ」より
現在51歳。8歳で「アニー」の舞台に立ち、その後は映画にも出演し、10代の頃はアイドル的人気を得ていたようです。「アメリカの後藤久美子」と言われたそうですから、その人気ぶりがうかがえ、そのため私も名前は憶えていたのでしょう。

さて、初めて観た「シカゴ」でしたが、さすがにロングランしている作品だけに、堪能できました。観客の盛り上がりも素晴らしかったです。現地でのアリッサの評判を見てみましたが、概ね好評のようです。

しかし私にとって残念だったのが、その主役のアリッサでした。まず、他の出演者が超一流のダンサーばかりで、プロポーションが良いので、身長157㎝と、アメリカ人としては小柄なアリッサが演じる「ロキシー」が悪女にも、セクシーにも見えなかったことです。足を痛めていたのか(?)左足のひざ辺りを中心にサポーターのようなものが見えていたのも残念でした。

現地の評価では、ダンスや歌を演技力で補っているというものもありましたが、私が見ていた2階の奥の席では、細かい演技力までは捕えることができませんでした。他のダンサーと並んでひと際小柄なロキシーは、魅力、迫力に乏しい印象でした。
ミュージカル「シカゴ」より

主役が変わっても

調べてみると、「シカゴ」においては、ロキシー役はかなり頻繁に変わっています。今回のアリッサ・ミラノも約8週間の出演だったようです。

米倉涼子も数回にわたりブロードウェイのステージに立っていますが、毎回数日~1,2週間と短期間のようです。ロングラン公演と言っても、常に話題を提供していくことでチケットの売り上げをキープしているのかなと感じます。米倉涼子やシャーロット・ケイト・フォックスの時は日本からの話題を狙った起用だったのではと考えます。

極端なことを言えば、ロキシーは誰でもよいということです。他の主要な役者たちと、アンサンブルがしっかりしていればある一定のクオリティの作品にはなっているので、私が見た時も充分楽しめたのです。

今回のカーテンコールで一番の拍手はママ・モートン役と、ロキシーの夫エイモス役の役者さんでした。ママ・モートン役の役者さんは、You-Tubeで予習した時の役者さんよりも数倍素晴らしい歌でした。またぜひ観たいと思わせるに充分な魅力にあふれていました。

コメント