オーバーツーリズム

九份
台湾の九份

台湾に行ってきました。人気の観光地と言えば、何と言っても九份(きゅうふん)です。元々は9世帯しかない小さな集落で、九份という街の名前は開墾した土地を9世帯で分けたことが由来だそうです。

首都の台北からバスで約1時間。近くにある金鉱と共に発展した町でしたが、鉱山の閉山とともに一時は忘れ去られていました。台湾のヒット映画と共に再び脚光を浴びたのが1990年代初頭。小高い山の中腹に古い建物がひしめくように並び、時が止まったようなノスタルジックな街の雰囲気が大ブームになりました。

日本で知られるようになったのは「千と千尋の神隠し」のモデルとなったとも言われている店「阿妹茶楼」の風景でしょう。

九份の提灯
週末は規制されています

週末になると観光バスは規制を受けます。10分位離れた駐車場でシャトルバスに乗換えて行くことになります。道中は狭いくねくね道だから仕方がありませんね。

ところが今回驚いたのは、観光バスの乗客はシャトルバスに乗り換えるのに、一般の乗用車は規制を受けていないのです。このため、九份までの2車線の狭い道が渋滞するのです。普通なら7~8分で行けるのに、20分以上かかってしまいました。規制するなら日本の上高地のようにしっかりとしたルールを設けなければ話になりませんね。

ヒドい混雑

九份の混雑
ぎゅうぎゅうのバスに揺られてやっと着いた九份でしたがその先がまた大変でした。小高い山の中腹にできた町なので、まず中心部へは階段状の道を上がらなければなりません。道は二人が横に並ぶといっぱいいっぱいです。

それなのに、一番上の写真の「阿妹茶楼」に入るための100人以上の行列ができていて、階段状の通路を塞いでしまっています。狭い通路を人をかき分けながら歩かなければなりませんし、誰かが転んだら将棋倒しになりそうです。

車も人も考えられる以上に来てしまっています。京都がオーバーツーリズム、観光公害で困っていますが、ここは将来の京都かも知れません。事故が起こらないうちに、対策を講じてほしいものです。

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