高級宿・おすすめ・あわら温泉つるや

JR芦原温泉駅
新幹線開通のあわら温泉

北陸新幹線の延伸により「芦原温泉駅」ができ、福井県のあわら温泉が賑わいを取り戻しつつあります。元は駅名と同様、芦原温泉と漢字で表記していましたが、読めない人が多いせいか現在は「あわら」とかな表記にしてい理ことが多いようです。

新幹線の駅は温泉街から車で10分位の場所にあります。各ホテルでは送迎車を用意しているようですので、予約時に確認してみて下さい。温泉街の最寄り駅はえちぜん鉄道の「あわら湯のまち」駅で、宿の立地によっては徒歩で行くこともできます。

あわら温泉は国内の有名温泉地の歴史と比べると、大変新しい温泉街と行って良いでしょう。明治17年、灌漑用水を求めて農民が井戸を掘ったところ、約80℃の塩分を含む湯が湧き出したのです。当時から温泉旅館として開業したのが今回ご紹介する旅館「つるや」です。

つるや外観
老舗旅館のつるや

建物は名棟梁として活躍した故・平田雅也によるもので、数寄屋造りの純和風です。決して華美ではありませんが随所に名工の遊び心が感じられます。

部屋数は全部で20室、最大でも宿泊人数100名までです。ゆったりとした空間に静かに落ち着いて宿泊するといった印象を持ちました。ベッドのある和洋室もありますので、足腰が不安な方にも対応できるようになっています。

つるやの大浴場
現在の女将は常におもてなし日本一と評価される和倉温泉「加賀屋」の若女将でした。初めて拝見した時には、大女将の横で一生懸命「頑張っている」という印象でした。

すっかり女将業も板についた2022年、当時は加賀屋社長だったご主人・与之彦氏が後継者のいないつるやから相談を受け、つるやの経営に専念することになったのでした。大きな看板の加賀屋ではできないこと、自分たちでやってみたいことに賭けたのかもしれませんね。

加賀屋イズムのその先

加賀屋は「日本一」と評されるのにふさわしい宿ですが、何と言っても規模が大きすぎます。私も何度も宿泊させていただきましたが、従業員さんの印象はあまりありませんでした。
越前ガニのイメージ画像
今回つるやに宿泊してみて感じたのは、女将を始めスタッフの温かく細やかなおもてなしの心がダイレクトに伝わってきたということです。加賀屋の10分の一の部屋数、宿泊人数だからでしょうか?宿泊客にもスタッフの顔がよく見えると感じました。

加賀屋イズムを引き継ぎながらも、新たなおもてなしの心で対応していただいていることが伝わってきました。見送りのスタッフに手を振りながら、「また来たい」「また会いたい」と素直に思える宿でした。

今回は時期的に合いませんでしたが、次回は絶対にカニの時期に合わせて行こうと思います。宿泊代は、客室タイプ、プランにもよりますが、3万円台後半~5万円台です。

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