トラベルトラブル➇税関で没収されたものとは?

大好きな国メキシコ

なぜかメキシコが大好きです。キューバも大好きなので、自分の中にラテンの血が入っているのでは?と疑ってしまいますが残念ながら、知る範囲の血縁は思いっきり日本人です。

添乗員になって、各国をツアーで回るようになって、一番ハマった最初の国はメキシコでした。マヤやアステカの遺跡の話が大変興味深く、帰国後、トータルで20冊以上のメキシコ関係の本を読みました。
また、メキシコの人々の笑顔や、自然のままの味がする野菜の美味しさも魅力でした。

実は私にとって、添乗員になって2か国目の海外添乗がメキシコでした。ところがメキシコって、行先リストから忘れられていることが多いようす。数十か国旅行した方が「そう言えばまだ行っていなかった」と、ツアーに参加してくることが大変多いことに気付きました。

添乗員が良く受ける質問に「どこかおススメは?」に、「メキシコがいいですよ」と答えると「もう行きました」とほとんど言われることはありません。

メキシコの税関で

大好きな国メキシコで、不本意ながら一番の思い出になってしまったことがあります。今では廃止されたという、税関ボタンがまだあった頃の話です。

メキシコでは、入国審査の後、税関を通る際に手荷物を含めすべての荷物をX線に通していました。その時、赤と緑のランプがあって、申告するものの有無にかかわらず、ランダムに赤いランプが点灯するシステムになっていました。赤いランプが点灯してしまった人は、強制的に係官に荷物検査を受けるのです。

ある時、お客様のひとりに赤いランプが点いてしまいました。スーツケースを開けるとなぜか、りんごとみかんと柿が入っていました。お客様の荷物には時折驚かされます。スーツケースの半分がミネラルウォーターのペットボトルという人を見たことがあります。今回も、「なぜ果物?」と思いましたが、年配のお客様の心配事は多種多様なのです。

ひとつだけ没収されました

さてこの時、なぜかひとつだけ没収されたものがありました。「柿」です。

柿はパリのスーパーで売っているのを数年前から見かけるようになりました。フランスでは「KAKI」と表示されていました。メキシコではスーパーに行く時間がなかったので、その当時売られていたかどうかはわかりません。アメリカのスーパーでの画像を見つけました。「Fuyu Perssimon」と表示されていますね。「Fuyu」は富有柿の富有でしょうね。

お客様が「何で柿だけ没収されたの?」と聞いてきました。私は、「食べてみたかったんじゃないですか?」と答えました。りんごとみかんは見てすぐわかりますが、柿は珍しかったはずです。どんな味か興味が湧きますからね。せっかく持ってきたのに残念でしたが、諦めてもらいました。

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