添乗員のグチ⑨人数確認にご協力を

なぜ、黙っているの?

人数確認のイメージイラスト
先日、駅で観光バスを降り、改札前に着いた時、人数が減っているような気がして数えたら、やはり一人足りませんでした。

「改札まで行ったらすぐに解散するので、寄り道せずについてきてくださいね」と話したにもかかわらず、なぜ1階で全員いたのに、2階でひとりいなくなったのでしょう?

もう一度数えながら「あ、あの方がいない」とすぐ気がつきました。しかし、その方の家族はいます。参加者14~5人のツアーでしたし、最後の日でしたから、誰がいないのかすぐにわかったのです。

何かしら申し出があると思いましたが何も言ってこないので、「人数がひとり足りない感じなので、もう一度確認させてくださいね」と、言ってから再度数えました。これで合計、3回数えたことになります。

私の勝手な思い込みかも知れませんが、2回目くらいで、「あ、うちの主人がトイレに行ってしまいました」と、言ってくれると思っていました。3回数え終わって、私が「すみませんが、お一人足りないようです」と言ったら、やっと「うちの主人がトイレに行ってしまいました」と申告がありました。

自分の同行者が、途中でトイレに行ってしまったことをなぜすぐ報告しないのでしょう?
人数を数えているのになぜ、一人いないということをすぐに報告していただけないのでしょう?
なぜ、3回も数えてこちらから聞くまで黙っているのでしょう?
そのために他の皆さんの自由時間が奪われてしまっていることに思いが至らないのでしょう?

44人のツアーで

空港の様子の写真
この時に、以前のツアーのことを思い出しました。44人のお客様を連れてアメリカに行った時のことです。

最初の空港に到着し、集合していただき、人数を確認したら2人足りないのです。降機したら集合して下さいと、着陸前にも座席に言いに言いに行きましたし、最初に降機して、プラカードを広げて待っていたので、カン違いして、お客様がその先に行ってしまったということはなさそうです。もう一度数えましたが、やはり2人足りません。

空港で受付をしただけだったので、さすがに44人の参加者の顔はまだ覚えきっていませんでした。仕方がないので、名簿で代表者の方の名前を呼びながら、メンバーが皆様揃っているか確認しました。すると、全員いるとのことでした。

もう一度、これで3回目の人数確認をしました。やはり2人足りません。「すみません、どうしてもお2人足りないんですが、トイレに行っている人はいませんか?このままではこの先の入国審査に進めません」と言ったところ、近くの柱の陰から2人の女性が出てきました。女性4人グループのうちの2人でした。

なぜ、何度も「2人足りない」と言っているのにいつまでも柱の陰に隠れているのでしょう?
1人を中心にしたサークルのイラスト

同行者の方も、2人が添乗員から見えない太い柱の陰にいることはわかっていたはずです。この方たちのおかげで、他の人たちが足止めされてしまっていることをどう感じているのでしょう?

気配りが足りない?

ツアーのお客様は添乗員に「気配り」を求めます。お客様ですから当然です。でも、そういうお客様自身が、他の参加者に気配りできているかどうかを考えてほしいのです。人数確認で余計な時間がかかれば、他の方たちへの迷惑であるということに気付いてほしいのです。

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