変わった食べ物
フランスのカタツムリ(エスカルゴ)やエジプトのハト料理、ドイツのアイスバイン(結構リアルな形の豚のすね肉)は、現地に行くツアーなら大抵は食べるものですから、あまり珍しいとは言えません。
私は、アフリカ圏や南米には数回しか行っていないので、へき地をたくさん訪れた添乗員さんならもっといろいろなもの(虫的なもの)を食べているかもしれません。それでも、私が「変わったものを食べたな~」と思うものが2つあります。今日はその2つを紹介したいと思います。
豚の鼻
プライベートでフランスに住む友人を訪ねた時のことです。家に居たダンナ様がディナーを作ってごちそうしてくれました。フランス人のダンナ様はフランス料理のシェフでした。その中に、煮込み料理があり、何やらゼラチン状のコリコリしたものが入っていました。食べたことのない食感でした。
「何だと思う?」と聞かれましたが、まったくわかりませんでした。友人夫婦は二人で笑っています。「PIG NOSE」と分かり易く答えてくれました。もっと驚いてほしかったのかもしれませんが、私の反応は「ふぅ~ん」でした。特に味もせず、コリコリの食感だけが印象的でした。好きも嫌いもありませんでした。が、珍しいものを食べる体験は有難かったです。
羊の脳みそ
トルコでは羊の脳みそを食べました。これも、イスタンブール在住の友人に会いに、プライベート旅行の時でした。その日はホテル近くのロカンタと呼ばれる大衆レストランで、一人で夕食を食べることになりました。ショーケースの中に、色々な料理が並んでいます。何種類かを選んで盛り付けてもらい、お金を払えばよいので、気楽に食事ができます。
トルコにはツアー添乗ですでに十数回来ていましたから、大体はどんな料理かわかっているつもりでした。店主にトルコ語で挨拶をし、料理を指さして注文を始めようとすると、大皿に盛られた料理の中に、灰色のアレがありました。見ただけで判りましたが、フツーのツアーメニューには出てきませんので、まだ食べたことはありませんでした。
私以外の客は地元のトルコ人ばかりだったようでした。ちょっとトルコ語で挨拶をする日本人の私が料理を選んでいるのを興味深そうに眺めています。トルコ人はとにかく「日本人大好き」国民ですから、私のことが気になっているようでした。
店主は灰色のものを見つめる私に気付くと、勝手に私の皿にそれを盛ってしまいました。「いいえ、要りません」とトルコ語で断りましたが、「ノーマネー」といって、笑っています。他の料理と共に盛り付けられた皿を受け取って席に着きましたが、気がつくと、皆が私がそれを食べるのを楽しそうに待ち構えています。
期待に応えて(?)さっそく、羊の脳みそをいただくことにしました。豚の鼻の時には、煮込んで形がわからなかったので平気でしたが、スライスしても断面が残る脳みそは、さすがに躊躇しました。
私が戸惑っているのを周りのトルコ人たちが楽しそうに見ています。思い切って口に入れてみました。周りの人たちが笑いながら拍手をしています。特に味らしいものはなく、白子のような感じでした。どうしても視覚的に受け入れ難いものがあり、数切れだけなのに食べきることはできませんでした。
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