私の添乗ノート・カナダ⑤バンフの創成期の病院

カナダといえば

バンフの町
ナイアガラの滝と並ぶ観光地として、カナディアンロッキーが挙げられるでしょう。その観光の拠点となるのがバンフ(Banff)という小さな町です。

日本からはアルバータ州のカルガリーまでフライト後、車で約2時間の場所にあります。カナダで最初の国立公園「バンフ国立公園」の範囲なので、個人的に車で行くと、途中の料金所にて滞在日数や人数ごとに入場料金を払わなければなりません。

国立公園の始まりは

ケーブ&ベイスン
ここに先住民以外の人が住み始めたのは、1800年代後半にカナダの国土に鉄道を敷く工事始まったためです。ある時、工夫たちが休みの日に山で温かいお湯を発見しました。

この温泉を使った商売をするために、争いが起こってしまいました。1885年に連邦政府が、温泉の周囲を保護地にするという裁定で決着しまいした。これが後に国立公園という制度につながっていったのです。

最初は「Siding 29」という鉄道工事の1つの拠点だっただけの町は、鉄道会社の社長の故郷である、スコットランドのバンフシャイヤーにちなんでバンフと名付けられました。
世界的に有名なバンフ・スプリングスホテルは、当時の鉄道会社が、観光に来る人々のために建てたのが始まりです。スプリングは温泉という意味ですが、残念ながらこのホテルにいわゆる大浴場という施設はありません(^_^;) 

温泉病院の繁盛のヒミツ

温泉といえば、もうひとつ「湯治」という使い方がありますね。バンフにも温泉療養を目的としたサナトリウムができました。

バンフ・サニタリウム
このサナトリウムでは、入院してきた人全員に最初に松葉づえを渡したそうです。しかし、皆が足が悪い訳ではありません。当然ながら、最初は面白がって松葉づえを使っていた人が、数日経つと面倒なので松葉づえを使うのを止めてしまいます。

ところがその事情を知らない人は、その様子を見て驚きます。「あの病院に入ると、みんながすぐ直って元気に歩き出す」と。この評判のおかげで、サナトリウムは大いに繁盛したそうです。う~ん。頭がいいですね。

創成期の話ですが、博物館の資料を読んでいる時に見つけました。ガイドブックには載っていない面白い話があるものですね。 

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