私の添乗ノート・フランス②アペリティフ

 やっと、海外ツアーも復活してきましたね。今後は私が今までに調べたり、見聞きしたなかで、実際その国に行った時に、バス移動の時などに現地の話題として話しているものを紹介しようと思います。ガイドブックに載っているような観光案内ではなく、添乗員さんたちがちょっとした話題として紹介できるようなものや、旅行者の皆さんがその国を理解するうえで、少しでも役に立つものになれば嬉しいです。

アペリティフに誘われて

乾杯している写真
フランス語でaperitif、食前酒のことです。食前酒は軽く飲んで食欲を増進させ、その後の食事を美味しくいただく準備の役割もあります。

フランスに住んでいる知人が友人に「土曜日の夜にアペリティフにいらっしゃい」と誘われたそうです。時間は夕方18時。

当日は張り切って、シャンパンをお土産に出かけました。友人宅には、近所の人などが7~8人集まっていました。彼らは実際に日本人と話すのは初めてという人が多く、彼女を中心に話が弾んで楽しいひと時を過ごせたそうです。

いつになったら。。。

楽しいのは良いのですが、彼女はお腹が空いてきました。夕方6時に家に招かれたので、夕食もいただけると思い、少し無理した値段のシャンパンを持って、お腹を空かせてやって来たのでした。ところがいつになっても目の前にあるのは、チーズや、クラッカー、ナッツ類のみ。

午後8時を回った頃、友人が「では、そろそろ」と言ったので、やっとゴハンがいただけると思ったら、「お開きにしましょう」との言葉が。。。

お腹を空かせた人のイラスト
「え~~~!!!夕方から招いておいておつまみだけ?ウソでしょ~~~?」これは、その時の彼女の心の叫び声です。

アペリティフとは

後から判ったことは、アペリティフとは、お酒を飲みながらおつまみを食べたりして、交流を楽しむ時間のことだそうです。もちろん夕食が出ることがあるのかもしれませんが、たいていは、ちょっとした集まりと言ったところなのです。最近では略して「apero」(アペロ)とも言うそうです。

日本だったら、友人を家に招いて夜8時になっても夕食を出さないなんてありえませんよね。
そこが文化、国民性の違いなのでしょう。必ずしも、食前酒とディナーがセットではないのです。だからこそ、気軽に誘い合うことができるのですね。

最近はイベント的に、6月の第1木曜日がアペリティフの日となっているそうです。

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