高級ホテルのレストランで
アメリカの東海岸で美術館を巡るツアーに行った時のことでした。1人100万円近いツアー代金の高級ツアーでした。宿泊するホテルも高級ホテルばかりで、レストランでミネラルウォーターを注文したら12ドルだったことをよく覚えています。
その日もお客様と夕食のテーブルを囲んでいました。高級ツアーで参加者が少ないということ、何かにつけてスタッフと話さないといけないので、一緒に食事をしていたのです。
前菜から始まり、スープ、そしてメインディッシュが運ばれるのを待っていました。
背中に何やら温かいものが
サーブしている時にステーキソースがこぼされてしまったのでした。何よりショックだったのは、そのツアーの前に買ったばかりのベージュ色のジャケットにこぼされたことでした。
一度部屋に戻り、髪の毛はソースがかかった所だけを水洗いしタオルで乾かし、ジャケットは他のものに着替えてすぐレストランに戻りました。参加メンバーの方からは「大丈夫ですか」と声がかかりましたが、「大丈夫じゃありません」とは言えませんので、そのまま食事を続けました。
こんな時に悲しいサガだな~と思うことは、「お客様にかからなくて良かった!」と思ってしまうことです。自分さえ我慢すればよいからです。お客様が「弁償しろ」「慰謝料払え」と言い出したら、食事どころではなくなるし、その後数時間にわたってホテルのスタッフと交渉しなければなりませんから。
フロントスタッフとの攻防
ディナー後はフロントにレストランスタッフと行き、汚されたジャケットを見せて話し合いです。ホテル側としては、①クリーニング代を払うので②クリーニング代のレシートを何らかの形で送れ③その後代金を振り込む、という解決策が提示されました。
私からは、クリーニング代はシミ抜きをしても3000円はかからないでしょうから、20ドル+慰謝料10ドル=30ドルを提示しました。当時のレートは$1=120円位でした。クリーニング代のレシートのやり取りは、手間と時間がかかり過ぎますので拒否しました。
ホテル側の通常の解決方法に合わないものだったようですが、私が外国人であることを考慮に入れてもらいました。たった、数千円のために手間と、振込手数料が余分にかかることを話すとやっと納得してもらうことができました。
コメント
コメントを投稿
コメントありがとうございます!