ホテルを出発前に
ホテルをバスで出発する時に、次のようにお客様には話をしました。
「パスポートやお財布があるかどうか、今、必ず確認してください。持っているつもり、入れたつもりが一番怖いです。明日気付いても、取りに来ることはできませんし、帰国に間に合いません。大丈夫ですか?確認しましたか?ありますか?では出発します。」
今になって思えば、小さな空港の国内線のチェックインの時は、団体だからとパスポートのチェックがなかったのです。本来なら、搭乗時にも必ず本人確認がありますが、その空港ではなかったのでした。
翌朝になって
早速、お客様の話を聞きました。
「昨日ホテルを出る時に確認した時はあったんですよね?」と、尋ねたところ、「実はね~、持っていると思って見なかったの。」との答え。
あんなに言ったのにしつこく言ったのに、なぜ見なかったんですか?と責めたい気持ちをぐっとこらえました。無いものを責めても、パスポートが出てくるわけではありません。
「では、空港とかではなく、昨日のホテルに置いてきたということですか?パスポートは身に付けていなかったのですか?部屋のどこに置いてきたのですか?」。すると「枕の下に敷いて寝たので忘れてしまったみたい。。。」と。
パスポートを置いた場所とは
心は叫び続けましたが、お客様にはそのまま言えません。
すぐに昨日のホテルに電話で確認し、確かにパスポートがあることは確認できました。でも、今から取りに行っても昼の帰国には間に合いません。
空港へは現地在住の日本人のアシスタントが一緒に行ってお手伝いしてくれることになっていました。この場合、パスポートの無いお客様をその係にお願いして、本体と添乗員は予定通り帰国するというのが通常です。
アシスタント氏には電話で状況を説明し、お客様には日本人スタッフだから安心するようにと話をしながら、出発までの時間を過ごしました。
顔が効きすぎて
この日やって来たアシスタント氏は、真冬で日本人客が少ないおかげで、現地で最も「顔の効く」人でした。すでに、現地警察、日本大使館、航空会社に話を通し、スムーズに手続きができるように、手を回してくれていました。
万が一遅れそうな時に、航空会社にお願いしておくからと、空港へはアシスタント氏が本体と共に行くことになりました。警察と大使館へは私が同行するよう指示されました。本来は逆なのですが、この人の言うことは間違いないので、言う通りにしました。
細かい部分は省きますが、アシスタント氏のおかげで手続きはスムーズに進み、無事帰りの飛行機にも間に合いました。めでたし、めでたし。
でもカン違いしないでください。これは本当に稀なケースです。
この時は「枕の下」に驚きましたが、その後、同じことをしている人がいまだに結構いることを知ったのでした。お願いだから、枕の下はやめて下さいね。もう令和です。
コメント
コメントを投稿
コメントありがとうございます!