日本人女性CAの対策とは?

憧れの職業ですが

CAのイラスト
私の知人に外国の航空会社でCAをしている人がいます。私が添乗員になる前から、CAとして日本路線を中心に、世界中を回っている姿は憧れでした。

自分が添乗員として頻繁に飛行機に乗るようになってからは、仕事ぶりを見て「大変だな~」と思うことが多く、単純に憧れていただけの自分が安易だったと反省しました。

何かにつけて呼ばれます

外国エアラインでも、日本発着の場合は機内にたいてい2~3人の日本人CAが乗務していますね。日本語でのアナウンスが入ると、私たち添乗員も安心して寛ぐことができます。

ところが機内ではいろいろなトラブルが起こります。ある時、席にあるモニター画面が故障して映画が見られないと、大声で怒っている日本人の男性客がいました。
その場ではどうにもならないことなのに、日本人CAが対応しに行くと、「どうにかしろ!ビジネスクラスに席を変えるか、金を返せ!」と怒鳴っています。

機内サービスをするCA のイラスト
この日は満席だったようで、席の変更もできないと説明されると、「何もできないなら土下座して謝れ!」が始まりました。周りの人も、迷惑な男性に冷たい視線を送っています。

私は自分が客の立場になると、途端に偉そうにする人に困ります。客だからと上に立ち、サービス業の相手であっても対等な立場という、今の時代の考えが理解できていないのです。

自分でもビジネスの場面で、同じようにどうにもならないことでお詫びをしたことがあるのではないでしょうか?少しでもCAさんの立場を理解しようとすれば、そこまでの言い方にはならないはずです。ある程度の年齢以上の方と、男性に多いように思います。偏見でしょうか?

助け舟を出しました

近くの席でこのやり取りを延々と聞かされる身になってほしいです。不愉快極まりない気持ちでした。帰国便で疲れていたこともあり、私はとうとう口を出してしまいました。

「あの~、私は寝たいので映画を視ませんから、席を代わりすよ。皆さんお休みなので、お静かに願えませんか?」
途端にバツの悪そうな顔をして「悪いね、じゃ頼むよ」で解決しました。CAさんが目配せでお礼を言っているのが判りました。
機内映画を視る人のイラスト

航空会社によっては

この事件は日本の航空会社での話です。知人にはその後に会った時に、事の成り行きを話しました。「大変ですね」と言ったら、彼女の会社では次のような対策をしていると教えてくれました。

クレームを言う人のもとに日本人女性CAが呼ばれて行く時は、男性CAがついて行くようにしているそうです。日本語がわからなくても、怒っている様子や、暴言を吐く様子というのは判るのと、万が一にも、暴力を振るわれそうになった時に守るのだそうです。後日のクレームにも対応できるように、冷静な目でそばで見ていることが大事だし、そばに男性CAがいることで、抑止力になることもあるそうです。

飛行機は特別ですか?

いまだに、飛行機に乗ると偉くなった気になるのか(?)わがままを通そうとする人を時折見かけます。傍で見ていて、恥ずかしくなります。CAさんたちがそんな対策を講じているということは、確実に何度もこういうトラブルがあったということです。
せっかくの旅行を恥ずかしい思い出にしないように、人のふり見て。。。ですね。

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