いつ行くの?今でしょ?今ですか?

冬の観光地

パリの冬の朝の町
年末の朝8:30
友人が年末年始の休暇でフランスに行きたいと相談してきました。公立校の教員なので、決まった時期にしか休みが取れないのです。

私の答えは「ノン」でした。パリに憧れる気持ちはわかりますが、冬のヨーロッパに行くならば、まず何を見たいのか?を考えなければなりません。

友人の行きたいところは、王道の観光コースでした。ロワールの古城、モン・サン・ミッシェル、そしてパリ観光。初めてのフランスですから当然のことです。

目的がクリスマスマーケットやクリスマスの風景なら、もちろん冬でもお勧めです。光に彩られた幻想的な風景は、ヨーロッパの街並みだからこその雰囲気が味わえます。昼間は観光して、夜にクリスマスマーケット。2倍楽しめて最高でしょうか?

冬のヨーロッパって?

エッフェル塔とクリスマスマーケット
お勧めするのは、寒くてもうよいという人、観光はほどほどでよいという人、同じ町に2回目以上という人。最後に、とにかく安く行ければよいという人にです。年末年始を除けば航空券やホテルは低価格になり、ツアー価格も低くなります。

初めての国で、バリバリ観光したいならやはり真冬の時期は避けたほうが良いでしょう。特に地方では、観光施設や博物館が閉まっていたり、営業時間が短縮されていることもしばしばあるからです。

冬のヨーロッパを避けたほうがよい理由の最も大きなものは、昼間の時間の短さです。ちなみにフランスの真冬で、日が出て明るくなるのは、朝9時前、日の入りは17時頃です。天気によっては16時にはうす暗くなります。

パリの緯度はイメージより高く、日本近海の樺太の緯度と同じ位なのです。モスクワなどの白夜とは比較になりませんが、日本の冬より朝がだいぶ遅い印象です。真冬のツアーでパリのホテルを8:30に出発したことがありますが、完全に夜景(1番上の写真のよう)でした。バスで30分位走って郊外に出た頃、やっと明るくなってきたのです。

冬のシャンゼリゼ通り
せっかくだからたくさん観光したいという方は、サマータイムの期間が良いでしょう。サマータイム(Sammer Time)は「Daylight Saving Time」とも言い、ヨーロッパの多くの国では、3月の最終日曜日から10月の最終日曜日の間、時計を1時間早めて、明るい時間を有効に使うことができるようにしたシステムです。

フランスの6~7月なら、朝5時ごろから夜22時頃まで明るいのです。国や地域によっても時期やシステムが多少違いますので、確認してみて下さい。また、ヨーロッパではサマータイム自体を取りやめる動きがあるようです。今後の成り行きにも注目して下さい。

いつ行くか?は目的によって

旅行を計画する時に、天気や気温はチェックしても、日の出日の入りまでチェックする方は少ないかもしれません。季節を限定する旅行目的でなければ、色々な情報を確認することをお勧めします。行ってから後悔しないために。

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