植村直己はアラスカでも尊敬されている

デナリの野生動物保護区
アラスカ自然保護区に

夏のアラスカにツアー添乗で行った時のこと。
野生動物保護区を専用バスでめぐる現地ツアーに参加しました。バスには私のお客様とフランス人のグループが相乗りしました。

バスの窓から、野生動物のヘラジカ(ムース)やカリブー(トナカイ)、オオカミ、ドールシープ(羊)など色々な動物に出会うチャンスがあります。なかでも、グリズリーベアー(灰色ヒグマ)が見られたら、大当たりです。

野生動物なので、必ず見えるという保証はありませんが、ガイドがバスを運転しながら話してくれる、自然や動物についての案内も貴重です。

添乗員としては、この英語の説明を訳さないとなりませんから、ちょっと大変なのです。


植村直己
植村直己
ガイド氏の口から「ナオミ・ウエムラ」

この時のガイド氏が、案内の中で植村直己の話を始めました。
いかに彼が優れた冒険家であり、素晴らしい実績があり、アラスカの人にも尊敬され、有名であることを伝えてくれました。

私が訳す前から「ナオミ・ウエムラ」が聞こえたので、お客様も興味津々で私が訳すのを待っています。
野生動物保護区のツアーが終わった時には、大拍手でした。

私はガイド氏に、「今日は植村直己の話を沢山してくれてありがとう」とお礼を言いました。

するとガイド氏が次のように答えました。「今日が特別じゃないよ。僕はいつもウエムラサンの話をしているよ。僕は本当に彼を尊敬しているから、この仕事で彼の話ができるのがすごく幸せなんだ」と。

この日、偉大なる冒険家・植村直己のおかげで、私はとっても誇らしい気持ちになりました。

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