年越しは、12粒のブドウを食べて

 スペインの年越しそば

日本では年越しそばがありますね。「細く長く」過ごせますようにとか、そばが切れやすいことから「悪い縁を断ち切って新年を」という縁起の元に食べるようになったなど、諸説あるようです。

私はスペインで新年を迎えたことはありませんが、メキシコで新年を迎えた時に、スペイン流の年越しそばをホテルでいただきました。
それは、12粒のブドウです。

このブドウは「幸運を呼ぶ12粒のブドウ」です。3秒に1度鳴らされるという、マドリッドのプエルタ・デル・ソルにある大時計の鐘の音に合わせて1粒ずつ食べます。ぶどうを12粒食べきることができると、新らしい一年間に幸運がもたらされるというのがスペインの習わしです。

一説によると、ブドウが大豊作だった年に、生産者がおこなった「幸運のブドウ」キャンペーンが大当たりして、一般に広がったということです。
ちなみに、大みそかには善光寺の除夜の鐘のように、スペインではプエルタ・デル・ソルの鐘の音がテレビなどで全国中継されるそうです。
この習慣が植民地であったメキシコにも定着しています。
1粒は1月を表しており、12粒で1年。今年も良い年になりますようにと願いながら食べるのです。

この時のメキシコのホテルでは、夕食のデザートの後に写真のようにグラスに入ったブドウがサプライズ的に出てきました。たまたま、知っていたから良かったものの、意味が解らなかったら恥ずかしかったかもしれませんね。
その場で食べても、部屋に持って行って12時に食べても良いということでしたが、ほとんどの方がその場で食べていました。

マヤの祈祷師の厄払い

夕食の後にも、年越しイベントがありました。
そのホテルはチチェンイッツアという遺跡のある地域にあるのですが、ジャングルの中といった様子でした。
大晦日なのでマヤの祈祷師に来てもらうことになっているとのことでした。

写真はホテルの庭にある広場です。夜、ここで火を焚いてマヤの祈祷師が祈りを捧げ、参加者の頭や肩を柔らかい木の枝のようなものでポンポンと祓ってくれました。気になったのは、私を祓っている時間が誰よりも長かったことです。よほど何か悪い気が憑いていたのでしょうか?

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まだまだ海外に行けないし、夜中に食べることに抵抗がある方には、12粒のブドウはおススメです。

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