お酒のCMに思うこと

気になるCM

私はお酒を飲んでも少量ですぐに気分が悪くなり、貧血のような状態になります。残念ではありますが、お酒を飲みたいと思ったことがありません。

ある健康診断の時、問診で「アレルギーはない」と答えた後、採血の時に「消毒した部分の肌がかぶれるんですよ」と伝えたら、「それはアルコールのアレルギーということですよ」と言われてびっくりしました。

「そうか!アレルギーだったのね」納得です。
大人になってから、お酒が飲めるようになりたいと練習をしましたが、全然飲めるようにならず美味しく感じたこともありませんでした。悲しいけれど、アレルギーなら仕方ありません。私の人生にお酒の喜びはないことが判りました。

ところで、夏のせいか、やたらとビールのCMが目に付きませんか?
どのCMも超有名俳優やタレントがビールをグビグビ飲んで、「ぅあ~、うまいっ!」と宣伝しています。缶チューハイのCMもよく流れていますね。

何が気になるかという

日本では当たり前に流れているお酒のCMですが、私にとっては違和感があります。外国の人から見たら、「いいんですか?」と感じるのではないかと勝手に心配しています。

多くの海外ではお酒のCMに規制があります。飲んでいる映像表現をしない、影響のある有名人を起用しない、深夜帯しか放送しないなど。私がちょっと思い出しただけでも、すぐにこれだけの規制が挙げられるのです。

調べてみると、酒類のCMが一切ない国もあります。アルコール度数による違い、酒のメーカーが大きなイベンとのスポンサーになれないという国もありました。

日本の規制も少し調べてみました。「お酒は20歳から」「妊娠時の飲酒は控えましょう」などの注意喚起の文字の大きさや、表示する時間の長さの基準、未成年を対象とするプログラムでCMを流さない、25歳以上に見えないタレントやアニメキャラクターをCMに起用しないなどなど。
調べるまで、そんな規制があったなんて全く意識できない程度の規制でした。

こんなに盛んに、誰もが知っている有名人がビールを飲みまくっているCMを流すのは日本くらいではないでしょうか?夏が終わればハイボールのCMですね。

あんなにおいしそうにお酒を飲んでいるシーンを見ると、私でも飲みたくなります。私は美味しく感じず、具合が悪くなるだけなので飲みませんが。
気になるのは、未成年でもあのCMを見たら飲みたくなるはずだ、ということです。そのために作られたCMですから。

思い起こせば日本でも2004年から、たばこのCMは流れなくなりました。昔は当たり前にタバコを吸うシーンを映像として流してCMをしていましたし、ドラマやトーク番組でも、画面の中にタバコを吸う人を見かけることが多くありました。

海外では。。。

海外では、お酒のテレビCMを見ることはほとんどないという印象です。幹線道路沿いに看板が立っていたり、雑誌の紙面の宣伝は目にしますが。また酒類に限らず、私たちが知っているような大物有名人がテレビCMに出ていることはまれです。
これは日本のCMがタレントの人気に頼る部分があるのに対し、欧米などでは商品の内容に重点を置いてCMが作られるからでしょう。

中国では、人気タレントがミネラルウォーターのイメージキャラクターになっているのを見たことがありますが、お酒のCMのイメージはありません。

欧米ではタレント側も、テレビCMでイメージが固定されてしまうということを嫌う傾向があります。また、CMの出演料が安いので、有名俳優やタレントを起用できないという話もあります。

例外的に高級ブランドのアンバサダーや、雑誌に載る化粧品や香水のイメージキャラクター、社会問題に絡んだCMがせいぜいです。これは、自身のキャリアとイメージをアップさせるスポンサーだからでしょう。

そろそろやめた方が。。。

専売だったタバコほど簡単ではないかもしれませんが、お酒のテレビCMもそろそろやめたほうが良いのではないでしょうか?
これだけインターネットが発達したのですから、見たい人はネットでのCMを見ればよいのではないでしょうか?見る側の人たちも、そういう企業を評価するという社会になれば不可能ではないはずです。
お酒が飲めない私が言うと説得力がありませんが、酒豪の友人をはじめ、同じように考えている人は大勢います。
ネット、紙面での広告、町の看板は今まで通り。誰でも否応なく目にするテレビCMはやめるということはできるはずです。

コメント