中村長三郎クンの役者オーラからなぜか目が離せない!

歌舞伎公演のポスター

                                                 
                 
門出二人桃太郎の舞台
           

1987年1月、歌舞伎座で、当時の中村勘太郎、七之助兄弟の「門出二人桃太郎」を見ました。その時隣の席の女性が、「勘九郎ちゃん(2人の父)の初舞台も見たのよ」と話してくれました。その時はまさか自分が、初舞台を踏んでいる幼な子の、その子供たちの初舞台を見ることになるなんて、想像もしていませんでした。

堀越勸玄君の記事にも書きましたが、歌舞伎の愉しみのひとつに、名門と言われる家に生まれた子供が成長し、役者として育っていく過程を見ることができるということではないでしょうか?
特に中村屋と成田屋(市川家)は密着番組があるので、生まれてすぐにマスコミに登場し、舞台以外の姿も見ることができますね。

長三郎君は2013年5月生まれ。祖父にあたる18代・中村勘三郎の早すぎる死から約半年後です。
2017年2月、2歳年上の兄・中村勘太郎と
「門出二人桃太郎」で初舞台を踏みまし
た。マスコミ発表からすでに大きな話題
となり、チケットも完売でした。

冒頭のように、彼らの父と叔父の初舞台を
歌舞伎座の緞帳
見た私は、あの時隣にいた女性が口にした
セリフを自分が言うことになったわけです。
「勘九郎ちゃんと七之助ちゃんの初舞台も
見たのよ~」と。

📷余談ですが、写真家・篠山紀信氏が来てい
ましたので、思わず”激写”‼中村屋の舞台には時折いらっしゃいますね。
令和6年1月4日に永眠されたというニュースがありました。謹んで御冥福をお祈りいたします。

私は永遠の片岡仁左衛門LOVEですが、大好きな役者さんのひとりが中村勘三郎(今の勘九郎の父)でした。あまりにも早く亡くなってしまい、茫然自失してしまいました。

仁左衛門ほどハンサムでもなく、背も高くなく、足が長くもない。でも、勘三郎には見るものを引き付けて止まない魅力があります。
彼の歌舞伎や演劇にに対する情熱、人柄ゆえでしょうか?端役でも彼が登場すると、そこに光が当たったように熱を帯びる舞台。目の動き、足さばき、着物の袖をめくる姿、目を剝いて見栄を切る顔、おどけた役で爆笑を誘い、してやったりと得意げな顔。

どのシーンも深く心に刻まれ、色あせることがありません。
「華がある」という表現は、まさにこの人のための言葉でしょう。

同じ感じを持つ役者に出会いました。長三郎クンです。目が離せないという感覚。
やんちゃ盛りだから?でも、舞台上でもその小さな体に大きなオーラを感じるのです。
勘三郎が死にきれず、長三郎になって戻ってきたのかしら?
こんな考えは私だけでしょうか?
今後どんな「華」に育っていくのか、注目です。


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