この国で地震はありますか?
海外ツアーで現地を案内しながら「何か質問はありませんか?」と聞くと、必ずと言ってよいほど、「この国では地震はありますか?」という質問が返ってきます。
現地の日本人ガイドさんの中には「またか」という表情になる方もいるくらいです。
全世界で起こるマグニチュード6以上の地震の約20%は日本で発生しているそうです。
地震が気になるというのは当然ですよね。
ビルの写真はカナダのトロントのものです。お客様はビルを見上げては、ガラスが降ってこないか心配になるようです💧
北米の東海岸は地球上でもかなり硬い岩盤であり、100年以上前にNYのように摩天楼を作っても平気だったわけです。地震の多い西海岸との大きな違いですね。
プレートの話
地震の原因は地球の表面を覆っている大陸プ
クトニクスと呼ばれます。
プレートの境界に近いほど地震は発生しやす
くなり、離れた場所では地震が少ないという
ことになります。地域によっては一生のうち
に1度も地震を経験していないという人がいる
ことでしょう。
そんな人が日本に来て、震度3程度でも地震が起こったら、パニックになるのではないかと心配してしまいます。
プレートの位置を表した図を見ていただくと解るとおり、ユーラシア大陸の北寄り、北米、南米大陸の東側、オーストラリア大陸、アフリカ大陸では地震が少ないです。
逆に日本を含む環太平洋地帯、南アジア、地中海一帯、中東、ニュージーランド、アイスランドなどは地震が多いですね。
アイスランドはユーラシアプレートと北米プレートの境界線上にあり、「ギャウ」と呼ばれる大陸の裂け目が観光地になっています。両プレートの境目に両足を乗せて写真を撮るのが定番です。プレート活動の影響で活火山も沢山あるため、火山性地震が頻繁に観測されています。
火山の話
同様に、ニュージーランドのロトルアという町、アラスカのチェナというリゾートでも温泉に入ることができます。もちろん水着着用が必要ですが、海外で温泉に入るという貴重な経験ができるのも、地球が生きているおかげですね。
地中海に面する国でも地震のニュースがよく聞かれますね。トルコ、イタリア、ギリシャなど。
一番下の写真はクロアチアの首都、ザグレブ近郊で昨年3月と、12月に起きた地震被害のものです。M6.3で140年ぶりの強い地震だったようです。
震度の話
築100年は新しい方で、築400年の建物も並ぶ古い町での地震は相当の被害をもたらしたようです。建築時に「耐震」という考えも技術も無かったでしょうから。
コロナで打撃を受けているところに地震の追い打ちで、クロアチアの人々の苦難が心配です。また、今まで通りたくさんのツアーがクロアチアを訪れていたら、日本人も被害に遭ったかもしれません。
ベルギー在住の日本人ガイドさんに聞いた話。
1983年にM4.6の地震が起こった時、心臓麻痺で亡くなった高齢者がいたとか。
さぞ、びっくりしたのでしょう!ベルギー在住20年以上のガイドさん本人は体に感じる地震の体験はないとのことでした。
💬
海外に行けるようになったら、心配な方はその国の災害の確認をしてから
行くようにすると良いですね。旅行会社に問い合わせると教えてくれますよ。
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