日本人の質問⑥市場で値切る方法

海外旅行中、現地の市場などで値切ってみたことはありませんか?

日本ではあまり値切るという場面がないし、値段の相場が解らないので難しいと感じる方が多いようです。

ツアー添乗中、お客様から「添乗員さんはどうやって値切っているの?」と聞かれることも多いです。

「値切り方指南」を始めたきっかけ

安く買うことが全てではありませんが、せっかくなら楽しんで、お得に買い物体験をしていただきたいと思うようになったきっかけがあります。

ペルーのクスコという町で、市内観光後は自由時間としました。中心部のホテルでしたから、各自夕食時間までに帰ってきていただくようにお話しして、解散しました。
夕食の時、私が買ったものと色違いのアルパカのセーターを着ているお客様がいました。「私も色違いで買いましたよ」と話が始まったのですが、お客様が「50ドルで買えました」と嬉しそうに言ったのです。「そうですね」と返事をしましたが、私は20ドルまで値下げしてもらっていたのです。
ペルーの物価は日本の1/3~1/4くらいでしょうか?観光地での値段では厳密に当てはまらなくても、50ドルがかなりの値段であることは明らかです。ご本人が喜んでいるので水を差すことはしませんでしたが、モヤモヤした気持ちが湧いてきました。

そこである時から、市場などに行く前やフリータイムの前に「値切り方指南」をするようになりました。

値切り方のポイントとは?

 日本人と思われないようにする・・・海外の市場などで「コンニチワ」「ヤスイ」などと話しかけられたことはないでしょうか?
私はこれに反応しないようにしています。自分の収入がいくらであろうと、海外では「日本人=金持ち」なのです。その前提で値段が始まってしまうと半分位に値切っても、相場より高いかもしれません。
市場の人にはバッジでバレてしまいますので、日本の大手旅行会社のツアーで行った場合、ツアーバッジは外した方が良さそうですね。
数年前までは「ニーハオ」と言われてから振り返るようにしていましたが、今やお金持ちが多い国になってしまったので、これは役に立たなくなってしまったかもしれません。

2 買いたそうな顔をしない・・・お客様の様子を見ていると、好奇心と買いたい気持ちがだだ洩れしています。ひどい時はすでにお財布が手にあり、財布の口を開けてお札が見えているのに「ディスカウント、プリーズ」と言っている人までいます。これでは商売人は負けようなんて思ってくれません。
「見ているだけ。買ってみてもいいけどね。」くらいの顔で歩きましょう。財布は本当に買う時に初めて出せばいいですよね。

値段を聞いてからが肝心・・・値段を聞くということは、商品に興味があると相手に知らせてしまった状態です。本当にその商品、その色、その形が欲しくても、冷静になりましょう。
市場には同じような商品を置いたお店がたくさん並んでいるのが通常です。隣の店、向かいの店など、最初に聞いた店の人から見える場所をウロウロして、各お店の人と同じような商品について話をしている姿を見せましょう。
「あなたの店でなくても、欲しそうなものはありますよ」と、暗に訴えましょう。いったんその場を離れることも時に有効です。

4 いよいよ値段交渉・・・もし、自分の欲しいものが1つ10ドルだとして、7ドルくらいにしてほしい場合、「少し高い a little bit expensive」「まけて discount,Please」などと言ってみましょう。すぐにOKなら、もう少し値切ってみては?「もう一声 some more」などと頑張ってみましょう。色々言っても下がらない場合もすぐに諦めずに、他の店にもう一回行く演技も必要でしょう。
また、小銭を全部手に出して「これしかない」という方法も有効です。ただし、紙幣が見えたりしないように気をつけましょう。

5 買う個数を変えてみる・・・値段を下げることだけが交渉ではありません。もし、2つ買いたい場合や、他に買ってもよいと思うものがあるなら、「これも買うから〇〇ドルにして」という方法も試してみてください。例えば、どうしても8ドルまでしか下げてもらえなかったら、「3つ買うから20ドル $20 for 3 」などど提案してみましょう。win-winで気持ちの良い買い物になるのが一番です。

自分が売る立場になって考えてみる・・・今まで説明したこと全てを含めて、自分が売る立場だったら?ということも冷静に考えてみましょう。
買いたいオーラ全開では交渉に不利ですが、あまりに無愛想なのも考えものです。あいさつやお礼の言葉くらいは現地の言葉で言えるようにしておくことをお勧めします。

💬
またいつの日か、楽しく旅行に行けるようになる日が早く来ますように!!!

コメント